第10回 艇庫移転会議
日 時 平成11年3月24日(火)16:00〜18:00
場 所 名古屋大学工学部9号館3階講義室
出席者 名古屋大学ヨット部長 林 良嗣
名古屋大学学務課 加藤 貞夫
愛知工業大学学生課長補佐 河野 信
南山大学学生係長 河村 裕之
レーザー知多フリート 高嶋 信彦
名古屋大学ヨット部主将 山沢 洋一
名古屋大学ヨット部書記 岡 利幸 (敬称略)
名大 林:前回の会議から進んだことは、名古屋大学の方から蒲郡市に対して、便宜供与依頼をした1点である。資料のとおり学連会長名で蒲郡市に依頼をしようとするもので、まず今日FAXでお願いをした。
現在の状況はこれまでの状況とあまり変わっていない。周辺の状況を整理すると、愛知県の伊佐治土木部長が4月1日から土地整備公社に転出される。港湾課長は替わるという話は聞いていない。
他かに、常滑市と交信をしている方はないか。
南山大:年末に土地借料の件(二重払い)の書類を提出してから何もない。
常滑市の以前から名大等から口頭では聞いていたものだが、改めて文書という形で欲しかった。しかし向こう(常滑市)の方からの反応はない。
名大 林:名大からオリンピック協会の理事に転出される人がいる。この前情報の入ったナショナルトレーニングセンターの話の時に、日本オリンピック協会の下に日本ヨット連盟があるという話を聞いた。その流れで少し情報が入ってくるかも知れない。
名大 加藤:名大学務課長も転出される。
名大 加藤:常滑市について、今の状態から、平成11年度も常滑市鬼崎港の土地を引き続き使わせてもらわなくてはならない。市から現在借用している鬼崎港の土地の更新の通知が来ており、更新手続きを行っている。また、常滑市では他機関より早く新港へ常滑市所有の艇庫を移転させたいと計画していたが予算が付かないとの理由で今年度は建てられないと言っていた。
レーザー知多フリート 高嶋:昨年の11月30日の議事録の中に、大学が意思決定の方法を討議した上で、新港への移転の意思が決定できない場合、決定している実業団を優先して新港の土地の再配置をしても良いという内容を常滑市に送るとなっていたが、送付されたか。
名大 林:各大学の合意は得られていないので、今は止まっている。
名大 加藤:名古屋大学は、実業団に場所を譲ってもいいという意思はあるのだが、他大学にそういう意思がないので、実現しない。
レーザー知多フリート 高嶋:つまり常滑市に文書を出してはいないのか。
名大 加藤:出していない。
レーザー知多フリート 高嶋:昨年末の話であり、提出されているだろうと思った。
これが未だに出されていなければ、常滑市は大学からの話がないということで、現状のままの配置(大学優先)になる。このままでは、艇庫の建設の計画が立たない。
名大 林:意思の統一というのが事実上不可能であり、大学別に考える必要がある。
蒲郡に移転できるかどうかが微妙なだけに、各大学ともどうなるかはわからない。名工大あたりは常滑新港でやろうと思っているのかもしれない。
名大 林:県の方については、これ以上の進展がないので非常に難しい。県がもっと良い案を出してくれることはしばらくないことを覚悟しなければならない。
このため資料のとおり、名大学務課長から蒲郡市前企画調整課長足立氏へ、学連会長名で、蒲郡市長と現企画調整課長に、資料のような条件の下に借用土地を斡旋して欲しいという文書を送りたいので便宜供与してほしい旨をお願いした。
名大 加藤:具体的な依頼内容は、資料のとおり、前回の会議で配布したものに、意見が出た土地の借用要件に、新たな項目(アメリカズカップの開催用地内、ラグラックス計画地内)を加えた。そこに艇庫兼合宿所を建て、常時使用する艇だけをハーバーに野積みにして、最小限の野積み料で済むように蒲郡移転を考えたい。
名大 林:これを今後修正する事はあるかも知れないが、土地の借用要件の位置、“海洋ヨットハーバー最寄りで、交通至便な場所”とあるが、アメリカズカップの開催用地、ラグラックス計画地はいずれもこの条件に当てはまっている。
蒲郡市から反応があったらなるべく早く同市へ行きたい。今回学連名で依頼も出すが、学連にはもっと動いて欲しい。
南山大 河村:今回の移転問題は、県が大きく関与している中部新国際空港が大きな要因の一つであるが、この視点から県はこの移転問題を考えてはくれないのかの話があったが、この件に関する県へのアプローチはしたか。
名大 林:まだやっていない。この件をどこに問い合わせるかが問題である。私は他方で空港の影響をどうやって減らすことが出来るかということもやっているので難しいが、またこれは連盟の方からやればいいとも思っている。
今、まさに漁業補償の交渉中で、それに比べればこの問題は微々たるものであり、県には少しでいいから考えてもらいたい。
名大 加藤:県の施策の概要が見えてきている。それでは、海陽ヨットハーバーに艇庫は建てられないので、練習時の野積方式と練習しないときの艇庫兼合宿施設設置のための土地を、市の方などにあたる対応で考えている。また、土地があった場合にせよ、各大学は建設費・維持費が必要であり、かなり問題は多い。
名大 林:レスキュー体制のマニュアルを早急に作成して、学生の方で読み合等を行い、全員がきちんと理解するようにして欲しい。
レーザー知多フリート 高嶋:鬼崎ヨットクラブが主体で毎年7月20日前後にレスキューの講習会を開いている。しかも、全員が船を出す。我々も勿論参加している。
名大 林:学生諸君はこれに参加するようにして欲しい。
名大 林:先ほどの常滑新港の敷地の権利について、今移転できるかどうかがわからない状況であり、絶対に常滑新港に移らないという意思決定には1ヶ月や2ヶ月では結論が出来ない。もう1年程度かかる。その結果、常滑に建てるということもあり得る。
名大 加藤:名古屋大学の場合は、来年度は確実に艇庫は建たない。
建物要求するには期限があり、平成11年度に建てるにはもっとはやくから要求しなくてはならない。今年10月までに決定しなければ、平成12年度にも建たない。今年の秋がタイムリミットである。私学では融通が利くかも知れないが。
南山大 河村:平成11年度はもう不可能である。とにかく敷地の権利を早めにどうするかということを決めたい。県の財政状況が非常に悪化してきており、常滑と比較すると、海陽ヨットハーバーは非常に魅力的であるが、今の状況を考えると常滑というのも選択肢の一つではないか。そのため常滑の敷地のことはまだ判断できない。
蒲郡の移転の話が順調に進んだとしても、各大学が合同で進めていかなければならない問題もあり時間が必要だが、少なくとも夏あたりまでには基本的な方向は決定したい。
名大 林:蒲郡から、どういった反応が出るかによるだろう。期間としては1,2ヶ月では出ないが夏くらいまでに出ないとなかなか難しい。逆にそれまでになんとかしなければいけない。
南山大 河村:この申し入れがうまくいったらいったで次の手を打ち、かなり時間を掛けていくことになる。予算は前年度秋までに次年度を要求しなければならず、どんどん設置が先送りになってしまう。とりあえず、今の段階では蒲郡への移転の話は進めざるを得ないが、どこでこの計画をすすめるか、またあきらめるのか、そのあたりの判断も夏までにはある程度決めないといけない。
名大 林:蒲郡市の足立さんの判断では、この移転は県が行うのがベストであり、この問題は県からまず話を進めるようになっている。県の最後のオファーは仮設の艇庫を建て、賃料を今の野積の倍でどうかとのことである。
とにかく、夏をメドに結論を出したい。そうしなければ実業団が困る。実業団はいつ建てる予定であるか。
レーザー知多フリート 高嶋:建てる問題もあるが、今年からジェットスキーの団体が入ってきて、我々が使うべき新港南のスロープに占有してきている。フィッシャリーナクラブで、学生含むディンギーと一緒に艇庫を建てるという話をしたいが、大学がこういう状況のため、実業団だけで警告を出した。ジェットの方がどんどんスロープを使っていくが、早く艇庫を建てないとスロープが彼らのものになってしまう。土地も更地で道路も完成し、排水関係も上水道もある。照明も常滑市が設置した。すばらしいハーバーになってきている。しかし、あのスロープを使うには艇庫が移転しなくてはならず、大学が移転を先送りすると、実業団も移転が遅れてディンギーのスロープが思うように使えない状況になってしまう。
名大 林:常滑新港についてヨットのいい環境を確保しておくにはどういったアクションがベストかであるが、大学が留保し続けるのはいいのだが、その中の場所の入れ替えをするかどうか、ということか。
レーザー知多フリート 高嶋:これはあくまでも常滑市が完全に割り振ったもので我々の意見は全く入っていない。とにかく割り振りは市が握っている。
名大 林:敷地の形状は変わらず、中身の入れ替えだけならば、それはあまりノーと言われることでないだろう。常滑市は市の政策、公共性を考慮して、大学を優先、そのあとに実業団という考えなのだろう。
レーザー知多フリート 高嶋:やはり公共性を重視した学生優先の配置になっている。
名大 林:実業団の敷地と大学の敷地とでは状況はちがうのか。
高嶋:実業団の敷地はヘドロで埋め立てた軟弱な土地であり、上に立てるにはパイルを打つことになる。
名大 林:スロープが遠いという理由のみでなく、そういった違いのせいなのか。
レーザー知多フリート 高嶋:土地のことも、スロープへの距離のこともある。
他の実業団で、本年度、来年度着工という話は聞いていない。この話は我々だけの関係かも知れない。それと同時に新しい団体のこともある。
名大 林:新しい団体はどこに建物を持っているのか。
レーザー知多フリート 高嶋:ジェットスキー自体は車でもって来るため艇庫もない。
名大 林:レーザー知多フリートはいつから建て始めたいのか。
レーザー知多フリート 高嶋:我々は平成11年末あたりから、土地と材料関係が整えば始めたいと思っている。今年中は建てるつもりはない。
名大 林:秋になれば大学の方が意思決定を行う予定である。その時点ならば、今判断しづらい内容も判断できるのではないか。
レーザー知多フリート 高嶋:この件に関して、今年の10月までに常滑市が回答するように依頼して欲しい。
名大 林:実際、そのくらいになると思われる。
レーザー知多フリート 高嶋:フィッシャリーナクラブは、大学の状況を把握できておらず、常滑市に問い合わせても明確な答えは出てこない。
名大 林:大学の状況はここで話し合っていること以上のことはない。手は尽くしているが相手の方の反応がなければどうしようもない。
名大 加藤:常滑市に意思決定を文書で出し、蒲郡の方を模索しているのは名工・南山・名大・名城(ただし、監督名で)だけである。ここに出席していない大学は、真意がわからない。もう一度そのような部分(土地配置)をつめるのは現実的には難しい。
レーザー知多フリート 高嶋:我々は早く建てるつもりなら、常滑市から割り当てられた土地を使用するが、大学の状況次第ではもっといい場所が得られるかもしれないので、決定を保留している。
名大 林:とりあえず、この件に関する決定は10月まで保留なのだが、それまでの間に交渉することは交渉べきではないか。
名大 林:文書を出しているのは名大・名工大・南山大・名城大(監督名で)だけだが、他の大学はどうなのか。
愛学院大 野澤:大学の方は、蒲郡の移転の話がまとまったらついていけ、という感じである。
名学院大 山本:おおむね愛知学院大と同じである。
名大 林:このような状況は各大学に事情があるからやむを得ない。
なお、次回の会議の日程は未定。何か進展があれば招集することにした。