第8回艇庫移転会議

日 時:平成10年12月8日(火)16:00〜18:30

場 所:名古屋大学工学部9号館3階会議室

【出席者】

  名古屋大学ヨット部長       林 良嗣

  名古屋大学学務部学務課      加藤 貞夫

  愛知学院大学監督         野澤 淳二

  名古屋学院大学学生課       山本 孝幸

  名古屋学院大学ヨット部長     小井川 広志

  名古屋工業大学学生課係長     栗本 恭志

  名古屋工業大学学生課       袴田 幸弘

  南山大学学生係長         河村 裕之

  南山大学ヨット部長        阪本 俊生

  レーザー知多フリート       高嶋 信彦

  愛知学院大学           鈴木 康介

  愛知工業大学主務         正兼 克一

  名古屋学院大学現主将       斉藤 典子

  名古屋工業大学前主将       石原 直和

  名古屋工業大学現主将       市野

  南山大学前主将          増田 江美子

  南山大学             木村 瞳

  名古屋大学現主将         山沢 洋一

  名古屋大学            岡 利幸

  名古屋大学            夏目

  名城大学前主将          西川 正孝

  名城大学現主将          原田 剛

(敬称略)

 

名古屋大学学務課 加藤:

 11月28日(土)に起きた、練習中におけるヨットの転覆事故に関して、海上保安庁から呼び出しがあり、注意を受けた。各大学とも共通することでもあり、今後の対策についての検討をこの場を借りてさせていただきたい。具体的な進行並びに説明は名大ヨット部主将の山沢君にお願いしたい。

名古屋大学ヨット部主将 山沢:

11月28日に起きました事故の対応について反省のもとに今後の対応を提案をさせていただきたい。

海上保安庁で注意されたことは、大学は合同練習をするなど、もっと大学間の連携を強めるようにとの指摘があったので、その体制にしたい。

名大からは、資料に示す提案をしますが、これに意見をしていただき、それを文書にまとめて海上保安庁に提出したうえで、今後練習していきたい。

(以下、資料参照のこと)

海上保安庁からの注意・出艇、帰着の判断基準を明確にする。

・レスキュー体制の見直しする。

1.出艇と帰着の判断について

情報収集方法は次のとおりとする。

・前日の22:00NHKラジオで放送の18:00時点の気象情報による天気図の作成

・当日朝のNHK気象情報

・出艇前の名古屋地方気象台予報課への問い合わせ

・出艇直前の海上の状態

現在の方法では下級生が判断しづらいため、以下のとおりとしたい。

[出艇判断の基準]

・風速8m/sを越える場合は出艇方法を考える。また12m/sを越える場合は出艇を見合わせるなど、判断基準を数字などで具体化し、後輩などにもわかりやすくする。これによって、たとえ下級生のみの練習になっても、安全に練習ができるようになる。

・経験を積むことによってしかわからないことは、きちんと後輩に伝承していく。そのうち具体化できるものから実行していく。

・8m/sならば、たとえば470級、スナイプ級のどちらかを出艇させる。これは、片方クラスだけで練習すれば、まとまって行動でき、何かあったときの対処がしやすい。また、その場合は上級者主体のメンバーで出艇する。

・12m/sでは出艇しないことにし、また、それ以下でも危険が予測される状態で出艇する場合は、必ず事前ミーティングを行い、起こりうる危険を想定し、回避の方法を確認する。

[帰着判断の基準]

・気象が急に変化したとき

・風があがってくると予想されるとき

・このほか、レスキュー艇に携帯電話を持参して、気象台に問い合わせる。なお、風速8m/s以下の場合は普段通り各校とも自由練習できることとし、8m/s以上の時は合同練習にし、レスキューも複数出せるようにする。

2.救助体制の見直しについて

・今回の事故の際、名大は、名工大と愛知学院大が出艇していたことを知らなかった。

これが原因で捜索に向かうのが遅れた。このことは大事故につながりかねない状態で、これを防ぐために、誰が出艇しているかわかるように、名大艇庫前に出艇メンバー表として、ホワイトボードを設置したい。スキッパー、クルーの名前や、セールナンバーを記入し、着艇後に各自消去する。

・現在、レスキュー艇間の連絡方法がないため有効な対応ができない。各レスキュー艇に無線やトランシーバーを設置し、さらに陸との連絡のために艇庫にも設置した方がよい。この体制ができあがるまでは、最近の事故においては、携帯電話で助かった例もあり携帯電話で代用したい。

・ローテーションを組んで、陸に海上を監視人を置く。

・レスキュー艇には必ず上級者を乗船させる。

・レスキュー艇を複数出す場合は、担当のヨットを決めて、状況の把握できないヨットがいないようにする。

3.事故発生時の通報体制について

・すぐに他のレスキュー艇、陸、海上保安庁に連絡する。

・SOS信号、赤旗、発煙筒など周りに事故を知らせる工夫をする。

・何とかなりそうな場合でも、海上保安庁へ逐一連絡をしておく。(有事の場合に有効である。)

・レスキュー処置に関するマニュアルをポスターなどにしてレスキュー艇に貼る。

以上が、名古屋大学からの提案である。

【意見】

愛知学院大ヨット部主将 鈴木:

今回の事故の当事者としては、陸に連絡要員を置くことは非常に重要であると痛感した。今回の事故では、現状を早く陸に伝えたかった。また、自分たちが漂流しているのを陸は気づいてくれているのか非常に不安だったので、海と陸の連絡をきちんとしたい。海上に携帯電話を持っていくのならば、出艇する際に、その番号をきちんと連絡しまたは確認していくべきである。

南山大:

現場にいなかったのでわからないが、出艇、帰着の判断がしっかりしていれば今回の事故は防げたか。

名大ヨット部主将 山沢:

出艇判断時は約8m/sで、1時間後までは、約10m/sだった。さらに1時間たって、風があがり、12m/s程度になり、沈艇がでたので、帰ろうとしたが帰る途中で沈をした。名古屋大学の場合、4艇中3艇帰ってきたが、1艇は沈がおきず、海苔網に引っかかり、艇を放棄して帰った。風があがりはじめてすぐ帰れば、事故は回避できた。それもあり、上級者中心のメンバーとか470級,スナイプ級のどちらかにしぼり出艇するとの提案は今回の事故の反省にたってのことで、事故当時、出艇メンバーが下級生中心であり、風があがったときの判断は、下級生には難しかった。また、470,スナイプが2艇づつ出艇しており、それぞれが離れていたのがまずかった。

名古屋工業大主将 市野:

レスキュー艇間の連絡について、今回の事故は名工大のレスキュー艇が出ていて、その船に積んであった無線で保安庁に連絡した。常に携帯電話の体制を整えておくのは難しいので、緊急のためにすべての船に無線を積んだ方がよいのではないか。また、今般は名工大のレスキュー艇が保安庁に迷惑をかけたが、ヨット技術だけでなく、レスキュー艇の技術を勉強する機会を設けた方がいいのではないか。

名大ヨット部主将 山沢:

レスキュー艇の講習会は行った方がよい。無線も各大学が是非用意していただきたい。また、無線の練習もした方がよい。携帯電話の体制もできたら整えたい。

保安庁への連絡は無線でもいいが、一度陸に連絡をとって、陸から保安庁へ連絡した方がよいと思う。

名古屋学院大ヨット部 斉藤:

これまでに提案された施策が確実に整備されれば、安全精度は確実に高まるだろう。ホワイトボードには、陸に残る人も記載し、誰がどこにいるかを他大学にもわかるようにしたい。

愛知工業工大ヨット部主将 正兼:

愛工大の船には無線がないので、早く設備するようにしたい。ホワイトボードに書くなどの対応は時間が経過すると事故のことを忘れて実施しなくなるので、そのことを気を付けたさせる必要がある。また、単独練習時にも以上の体制をきちんとした方がよいのではないか。

名大ヨット部主将 山沢:

単独練習時は、他のレスキュー艇がいないので、特に陸とレスキュー艇の連絡を密にする必要がある。また、無理をせず、風があがってきたら帰港するようにしたい。

名城大ごうさん:帰着判断について、ヨットはシートのもつれや、セールの破損でも、大事故につながりかねないので、何かトラブルがあったらすぐに帰ることを付け加えたい。また、現在各大学とも部員数が少ないため、練習もできる限り合同でやった方がよいのではないか。

陸の監視員を置くことはよいが、4,5人の人数しかいない大学はつらい。ローテーションを組んで実施してほしい。

名城大ヨット部主将 西川:

名城大レスキュー艇はゴムボートであり、レスキューの際、非常に近くまでいける。やはり合同練習は大切であると思う。

レーザー知多フリート 高嶋:

今回の事故では、5年前の事故の経験が生かされていないと思う。実業団から見ると学生はバラバラでやっているように見える。

今回の事故を反省して、各大学は合同練習を実施すれば、それに実業団も合同で練習できる。我々のレスキュー艇は漁船タイプであり、波に強くレスキューに使える。練習人数を多く、かつレスキュー艇が2艇、3艇と増えるならば安全である。海上保安庁の船は大型でディンギーには近づけず、レスキューには役に立ちにくい。無線関係も必要だが、今回実際役立ったのは漁船だった。漁船は波にも強く、また漁師さんは船の操縦にも長けている。漁協にもレスキューを要請することも考えた方がよい。ただし、漁協に要請すると、経費が必要になるので、そのことは各大学で話し合って欲しい。

名城大ヨット部主将 西川:

出艇、帰着は主将ひとりの意思だけでなく、他大学や後輩の意見も参考にするべきだ。

愛知学院大主将 鈴木:

今回の事故では、レスキュー艇のシートなどの整備が甘いと感じた。救助時に長さが足りないとか、材質に問題があるとか言うようでは困る。合同練習を行う場合、レスキュー艇を出すことになるが、レスキュー艇の性能にばらつきがあり、高性能のレスキュー艇が乗員がいなくて出艇できないということがある。これはもったいないので、大学の枠を越えて、上級者が高性能のレスキューを動かせないかを一度検討したい。レスキュー艇の整備や運営も合同でできればよいと思う。

名大ヨット部主将 山沢:いい話だと思う、一度話し合いたいが保証などの問題点もある。

南山大学生課学生係長 河村:救助に対する保険はあるか。

レーザ知多フリート 高嶋:

漁協の保険がある。鬼崎に係留する船は鬼崎漁業組合の保険に入らないと係留権がもらえない。大学のレスキュー艇は、常滑市の関係で漁協はノータッチになっているが、保険には入るべきだ。我々の船(55馬力のエンジンの船)で年間49,000円、25馬力の船、50馬力以下の船は38,000円である。傷害保険が1,000万円、捜索費が200万円までは給付される。

南山大学生課学生係長 河村:ヨットに対しては捜索費が掛かってくるので、これに対応した保険には入っていない。漁協の保険に関しては、鬼崎漁協に問い合わせればよいか。

レーザー知多フリート 高嶋:

鬼崎漁協の3階で保険を扱っている部署がある。学生団体もフィッシャリーナクラブには入っているので、漁協の保険に入れば何かあったときに、漁協にお願いできる。

また、我々は個人レベルで年間2000円の傷害保険を義務づけている。学生も個人レベルで2000円ぐらいの保険に加入することを考えた方がよい。

名古屋学院大学生課 山本:

名古屋学院では各クラブごとに保険に加入している。ヨット部は普通の保険だが、現在その費用はすべて大学が払っている。そのほか、学生全員が入っている傷害保険もある。

先ほどの保険は対人、対物と救助も含まれる保険なのか。

レーザー知多フリート 高嶋:

救助というより捜索費。遭難等の場合の捜索に使用する船の費用などに使用される。

名大学務課 加藤:これはレスキュー艇のみで、ヨットは入っていないか。個々のヨットも保険に入った方がよいのではないか。

レーザー知多フリート 高嶋:

確かにヨットで何かあったときに対処できるが、所有艇すべてを保険に入れるとなると大変なことになる。動力船のみで十分ではないか。海苔網にレスキュー艇が引っかかると大変なことになるので、レスキュー艇は絶対に保険に加入すべきだ。

我々は今年8月に初めて学生と合同でヨットレースを実施したが、その時見た限りでは、アンカーが弱いし、大学のレスキュー艇の装備は貧弱すぎる。また、学生はヨットに関する知識があまりにもなさ過ぎる。

名大ヨット部長 林:確かに、基本的技術の伝承がなさ過ぎる。今回の提案ではまだ足りないように感じる。もう少し追加したい。

また、レースの際、知識の伝承が為されていないために、何をしたらいいのかわからず、非常にお粗末な運営をしている。これはマニュアル等を作るべきで、レースは失敗がきくかもしれないが、事故には失敗は許されない。やはり、練習は条件の悪いときには全体でチームを組んで合同でやるべきだ。これらのことは学生たちでよく話し合って細かく取り決めて実行して欲しい。

保険については、大学ごとに事情は違うが入って置いた方がよい。とりあえず、大学の方にお金の方を検討してもらうべきだ。

愛知学院大ヨット部主将 鈴木:

学連としての意見を述べたい。現在学生の活動が制約されているのは、すべてが部員の減少であり、各大学とも新規部員の獲得に力を入れて欲しい。部員の増加は、レスキュー活動にも支障が出なくなるし、愛知学院の話で言えば、大学からの部員一人あたりの助成金も変わってくる。どう考えても少ない人数の部に多額の金が出るはずがない。まず自分たちからやってみて、それからお願いするという形式を学連としては徹底していきたい。とりあえず、部員の勧誘、部内管理を徹底して欲しい、また、大学のヨットに対する理解がもっとほしい。

名大ヨット部長 林:

代わりの案が出るまでは今回の案を意識して欲しい。また、この機会に各大学で問題点を議論して欲しい。

愛知学院 野澤:今回の事故に関して、我々は一昨日、反省会という形で会合を持ったが、自分としては自然に対する認識が甘いように感じた。

名大ヨット部主将山沢:学生としては、早急に会議を行って、細部を詰めて次回までにまとめたい。

また、レスキューの安全講習会を3月ごろに企画したい。

名大ヨット部長 林:講習会は練習に先立ってやるべきだ。また、全大学合同でやるべきだ。

名大ヨット部長 林:

本題(艇庫移転)に入りたいが、実はまだ何も反応がない。各大学がいくらまでなら負担できるという資料まで渡したが何も返事がない。前回までの話では、野積み料が現在の金額になっても苦しいので、願望としては現在の形態を蒲郡に持っていきたいということだった。しかし、蒲郡からの反応はまだ無い。愛知県案では仮設艇庫だが、賃料は現行の一般並である。

各大学が予算をどうするかの意見を聞きたい。方針が立っているようならば、そのように動きたい。

南山大学生課学生係長 河本:

賃貸料に関して具体的なものが見えてこないとつらいものがある。予算を立てるには、ある程度のビジョンが見えてこないと、大きい金額は出ない。賃貸料だけならば20、30万円程度になる。

名大ヨット部長 林:

県もある程度の需要予測がしたいのではないか。県が意思決定をした場合、各大学はすぐに返事はできるか。同時決定するほかないのではない。

南山大学生課学生係長 河村:決定してもらえば、前向きな意思表示はできる。

名大学務課 f加藤:仮設案について使用料が100万円ぐらいはどうしても必要になり、本学でも厳しい。

名大ヨット部長林:仮に野積み案が通り移転してレンタル料を払いながら、合宿所を建てる計画は可能であるか。

名大学務課加藤:

常滑新港に移る場合でも賃料が3倍になるわけで、その程度の金額は了解を得られたが、合宿所のみ建てる計画についてはまだ不明である。

名大ヨット部長林:

国の予算の関係では、レンタル料と建設費は全く別枠で交渉が難航する。しかし、レンタル料だけでもおさえられれば、それだけでしばらくは、という話も十分あり得る。

名古屋学院大学生課山本:

前回の話になるが、蒲郡が何とかならなければ鬼崎にいたいという要望書をだすとのことであったが、今の話では蒲郡に野積みでもよいということか。

名大ヨット部長林:

それについては意見を聞きたい。ただ仮設ならば、来年度中にということも十分あり得る。逆に言えば、知事の交代もあり来年度中しか出来ない。

とりあえず、何とかならない限りは鬼崎にいるのが基本で、働きかけをして何とかしたい。県が仮設艇庫をつくるということになっても、各大学がはいる見込みがない限り県は建設に不安が残り、各大学は仮設艇庫に入らなくてはいけない。少なくとも、賃料に関して今の野積み料より安いということはない。

名古屋学院大学生課山本:今の野積み料はいくらか。

名大学務課加藤:現在は減税措置を受け1艇4700〜4800円くらい。

名工大学生課学生係長栗本:

レスキュー艇は年間120000円、全部で約年間600,000円程度である。

名大ヨット部長林:

レスキュー艇の係留経費が高い。もっとレスキューの重要性や公共性を訴えるべきだ。

現在のままでは、名工大は厳しいか。

名工大学生課学生係長栗本:

現在常滑には9万円払っている。新しいところでは24,5万円になる。600000円が20万円程度になれば何とかなる。また、蒲郡にいくならば野積みが条件となる。あと1年くらいで結論を出したい。

名大ヨット部長林:

常滑新港の場所の件に関しては、早めに結論を出した方がよい。年度内に各大学で検討して欲しい。

名大ヨット部長林:

蒲郡に行った際の、宿泊費などの試算を是非やって欲しい。大学側も計画する際助かるのではないか。

愛知学院大ヨット部監督野澤:

蒲郡に艇庫ができたら入りたいが、使用料の問題がある。それさえ何とかなれば、ぜひ入りたい。野積みに関しては現在のままならば捻出は不可能である。

現在のままでも十分練習はできるが、急遽空港問題が持ち上がり、今までのように練習ができなくなる。そういう点では、県に対して蒲郡の方で譲歩してもらうのは妥当な意見ではないか。

名大林:そういう見方での訴えかけはまだしていない。そのことも折衝の際、配慮したい。

レーザー知多フリート高嶋:先日フィッシャリーナクラブの会合では、常滑市は空港建設用の船舶は鬼崎漁業圏を極力さけるとのことであった。海苔網の問題はあるが大学の練習水域は確保できるのではないか。

名大ヨット部長林:大学の今の練習水域は鬼崎漁業権の水域で収まっているか。

レーザー知多フリート高嶋:我々(レーザー)は十分である。

名大ヨット部主将山沢:風があれば空港島の方まで行っている。

名大ヨット部長林:鬼崎と比較して海陽ヨットハーバーの海域は現状より狭いのか。

名大ヨット部主将山沢:狭くない。練習には問題ない。

レーザー知多フリート高嶋:

海陽の海域と鬼崎漁業圏ではあまり差がない。ただし、鬼崎には海苔網がある。

名工大学生課学生係長栗本:

今の話では鬼崎漁港の範囲では空港船の往来はないということか。

レーザ知多フリート高嶋:

往来を控えるとのことである。これは空港船と海苔網で練習海域がなくなることに関する常滑市の回答であった。

名大ヨット部長林:

練習海域を漁業圏内に限定すれば、今までとは変わらないことを言いたいようだ。しかし「極力」というのが守られるかどうかは疑問である。

名工大学生課学生係長栗本:海苔網の期間はどの程度か。

レーザー知多フリート高嶋:9月の後半から4月末までである。つまり練習は5,6,7,8月と9月前半になる。

名工大学生課学生係長栗本:休みを除いても、5ヶ月半は海苔網敷設時期と練習が重なる。

名大ヨット部長林:冬期は海苔網の外側で練習している。しかし、海苔網を損傷した場合は200万円の損失になる。

愛知学院大ヨット部主将鈴木:

学生の立場からすれば、この海苔網はつらい。今回、事故になったのも、風があがっても海苔網等がありすぐに帰れなかったからである。空港島ができれば、さらに敷設される海苔網が増え、海苔網を抜けるのさらに時間がかかり、このため練習も大型船の航路に入ってしまう。これ以上海苔網が増えるのは耐えられない。

名大ヨット部長林:

各大学とも艇庫移転の前提は全く変わらないようだ。とりあえず、既得練習海域の空港建設による代替措置の視点からも、県土木部に対して交渉してみたい。

名古屋学院大学生課山本:

平成13年3月までが常滑の一応の期限になっているが、仮に常滑に残っている場合、これ以降は土地の賃料はどうなるのか。

名大ヨット部長林:移転しない場合には、まだ常滑市は13年3月の時点できっちり切るということはしないといっている。どこまで延ばせるかは言われいないし、賃料に関しても明確な答えは出ていない。我々としてはそのままにしてもらいたいが、まだその交渉はしていない。

名大ヨット部長林:

大学は意思決定の方法を考えて、そのうえで、ここで討議したい。また、このような会合があるのだから艇庫の土地の問題だけでなく、今回のように他の事柄も検討できるとよい。

なお、次回(第9回)は、1月20日(水)16時から開催することとした。

確認:名大ヨット部長林良嗣

名大学務課加藤貞夫