2008年10月30日情報システム学専攻

・専攻イベント

組込みシステム研究センターシンポジウムを開催
 情報システム学専攻では、集積システム論講座、ソフトウェア論講座、情報ネットワークシステム論講座(協力講座)の3講座を基本として、組込みシステム等のハード・ソフト両面からの取り組み、大規模かつ複雑なソフトウェアの効率的かつ高信頼な開発に関する研究、大規模情報ネットワークシステムの構築技術などに関する研究を進めています。
 さらに、文部科学省「先導的ITスペシャリスト育成プロジェクト」の実施拠点として、本専攻と附属組込みシステム研究センター(NCES、2006年4月1日設置)が中心となり、制度やカリキュラム設計、環境構築を行い、2007年4月から、大学院情報科学研究科博士前期課程にITスペシャリストコースを設置し、講義を順調に進めております。

 一方、NCESにもITスペシャリストコースや共同研究等で本専攻の教員が多数参加して、活発な活動が続けられており、2008年9月16日(火)、17日(水)、野依記念学術交流館において、第1回名古屋大学組込みシステム研究センター(NCES)シンポジウムが開催されましたので、ここに報告したいと思います。

 NCESシンポジウムは、NCESのこれまで2年半の活動内容を多く方に理解していただくことを目的に開催され、共同研究先や組込みシステムの研究・教育に興味を持つ企業や大学など学内外から346名もの参加者がありました。(写真1、写真2)

  • 写真1:講演発表セッションの様子
  • 写真2:交流会の様子

 シンポジウムの初日9月16日は、「第4回 名古屋大・九州大・奈良高専先端技術者養成シンポジウム」として実施されました。このシンポジウムは、NCESの教育プロジェクトである「社会人向けの組込みソフトウェア技術者人材養成プログラム(NEXCESS)」(文科省科学技術振興調整費)と同様の活動を行っている九州大学および奈良高専との意見交換の場として開催され、今年で4回目となります。(奈良高専は今回より参加)

 NEXCESSのプログラムマネージャー山本雅基研究員より、NEXCESSの5年計画の最終活動年度にあたり、これまでの活動の総括的な報告がなされましたNEXCESSの活動は、その参加者や修了者数において当初計画を上回る実績を上げており、本年度での終了を惜しむとともに、何らかの形で、継続を希望する声が多数寄せられました。

 二日目 9月17日には、二つの発表セッションとポスターセッションが実施されました。最初の産官学連携による高度IT人材育成では、"産"を代表して経団連からの発表と"学"での取り組みについては、文部科学省「先導的ITスペシャリスト育成プロジェクト」の名古屋拠点と九州拠点からの発表などがありました。特に名古屋拠点は、実施拠点6拠点の中で最も注目されており、その取り組み(Ocean)について、取組責任者である本専攻の坂部俊樹先生から説明がありました。(写真3)

  • 写真3:「先導的ITスペシャリスト育成プロジェクト」名古屋拠点の取り組みOceanについての発表

 二つ目のセッションではNCESが進める共同研究の成果に関する発表がなされました。ポスターセッションでは、名古屋大学ITスペシャリストコースにおいて、学生の実践的な能力を養うことを目的として企業等の協力で実施している科目(ソフトウェア工学実践)の成果について、修士2年生から説明があり、活発な質疑応答がなされました。(写真4)

  • 写真4:ポスターセッションで参加者からの質疑に答えるITスペシャリストコース学生たち

 上記2日間のシンポジウムの参加者のアンケートによりますと8割を超える方々からシンポジウムの内容に満足との回答を得ております。これはとりも直さず、社会からの情報科学研究科ならびにNCESへの期待の高さを表すものと認識しております。NCESでは今後とも、社会からの期待に応えるべく、我が国における組込みシステム技術の研究と教育の中心的存在となり続けるように活動を強化していきます。

関連URL

専攻HP:http://www.i.is.nagoya-u.ac.jp/index.html

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