2007年12月27日計算機数理学専攻

計算機数理科学専攻では、今年度より博士前期課程の中間発表会を専攻全体で開催するようになりました。第一回目の今年の発表会には先輩である博士後期課程の人たちや後輩の学部生の諸君も参加してくれて、とても有意義なものとなりました。基礎的な分野を数理科学的手法で研究する我々にとって、最終的な研究発表の手段である論文を公開する前の段階でこのような会やセミナー等で自己の研究を発表することは大変重要なことです。そのような場での助言やコメントが、更なる研究に色々役立つことも珍しくありません。

1930年代、ポーランドのルブフ大学の近くにあったScottish Cafeには毎土曜にバナッハ、ウラム、マズールといったポーランド学派を代表する数学者たちがセミナーの後に集い、数学について長時間話し続けたそうです。そこで話し合われた数学の問題は、Scottish Cafeに置かれていたノートに書き記されて、およそ20年後にThe Scottish Bookとして出版されました。

我々の中間発表会の後で、何人かのメンバーが持ち寄った問題についてホワイトボードを使ってみんなで話し合うことができました。色々な問題を共に考えることは、楽しくまた有意義な経験だったようです。下の写真はそのときの様子を撮影したものです。計算機数理科学専攻の中間発表会の後のCafeも、Scottish Cafeのような情熱を持って続けていければ素晴らしいと思います。

  •  写真: 中間発表会の後の討論の様子

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