2013年12月24日小田昌宏 助教(メディア科学専攻)
組織的な若手研究者等海外派遣プログラム

 2012年7月23日から9月 23日までドイツのミュンヘン工科大学のProf. Dr. Nassir Navabの研究室に滞在し、共同研究を行いました。Nassir Navab教授は以前から学会などでお会いしており、今回の滞在を快く引き受けてくださいました。
 Nassir Navab教授の研究室では画像とセンサ情報の統合的利用、画像の位置合わせ、画像からの対象物の切り出し、可視化、Augmented Realityなどで多くの研究成果を挙げています。本研究室には、数ヶ月から1年程度の短い期間ゲストとして滞在し、研究を行う研究者や学生が多くいました。そのため人の出入りが激しく、お別れのパーティー(簡単なものですが)を頻繁に行っていました。外部の人を積極的に研究室に招くことで、他研究機関との知識交換及び共同研究推進を図っていました。これが研究室内の研究テーマ発展と研究の加速に繋がっているのだと考えました。
 私はこれまで大腸の診断支援に関する研究を行ってきましたが、今回の滞在中は診断支援とは異なる内視鏡治療支援の研究を行いました。2ヶ月間の滞在でしたが、新たな研究に集中して取り組むことができました。具体的には大腸内視鏡トラッキングの手法を開発しました。大腸内視鏡トラッキングは、病院などでの検査時に大腸内に挿入された大腸内視鏡先端の位置を推定するものです。コンピュータにより大腸内視鏡先端の位置を分かりやすく医師に提示すれば、医師の経験量に左右されず大腸内視鏡検査を円滑に行うことが可能となります。これを実現するため、滞在先の研究室が持つ磁気式位置センサシステムを利用して大腸内視鏡先端位置推定を行いました。磁気式位置センサによって取得した大腸内視鏡形状と、CT像から作成した大腸芯線を自動的に対応付ける手法を開発し、この対応付け結果から大腸内視鏡先端位置を推定可能としました。この研究では、ゲストとして滞在先研究室に来ていたBurak Acar先生と相談を重ねながら、より実用的な手法を開発することを目指しました。
 このミュンヘン滞在により滞在先における研究体制と研究推進方法を学び、多くの人と交流を深め、今後の共同研究として扱う研究テーマを定めることができました。この滞在を実現するためにご尽力いただいた先生方、Nassir Navab教授と研究室のメンバー、森研究室のメンバーの皆様に心から感謝いたします。


  • 写真:ミュンヘン工科大学内の滑り台

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