IoTセンサに適した電源自立型の流量計の創出


(この研究は,公益財団法人JKA 平成30年度機械振興補助事業の補助を受けて実施しました.)


 

あらゆるモノがインターネットにつながるIoT社会では,現実社会からコンピュータの世界(サイバー空間)への入口においてセンサが重要な役割を果たしており,高性能センサの開発は重要な要素技術となっています.
 一方,工場や化学プラントなどの水を扱う現場では,水流量の管理が重要であり,IoTを活用した遠隔監視技術に高いニーズがあります.従来の流量計は,動作のための給電が必要であり,電力線の引き回しの制約から設置場所が限定されます.電池で駆動する場合には,その交換に手間とコストを要します. 狭い空間に複雑に敷設された配管群に対しては,電力線の引き回しや電池交換などのメンテナンスが困難となっています.そこで,自己発電機能およびインターネットとの無線通信機能を併せもつ流量計を開発すれば,電力配線の空間的制約を受けず,電池交換の手間とコストが不要となり,配管に埋め込むことができるため,狭小空間に半永久的に設置可能となります.つまり,上記機能をもつ流量計は,IoTセンサとして,流量の遠隔監視能力を飛躍的に高めることができます.
 そこで,私たちはIoTセンサに適したタービン式流量計の開発に取り組んでいます. ロータの回転数を計測して流量を同定(測定)し,ロータの回転で創出した電力でインターネットに向けて流量データを無線送出する機能をもつ流量計です.





研究内容